猫が水を飲んでくれなくて困ったという話はよく聞きます。
うちのミミさんもやはりそうでした。あまり水を飲んではくれなかったんです。
それが最近ではそこそこ飲んでくれるようになりましてね。
その方法をご紹介します。
といっても別に裏技的なものではないのと、他の猫ちゃんにも通用するかどうかはわかりませんのであしからず。
猫はなぜ水をあまり飲まないのか
猫ってなんで水をあまり飲まないんでしょうね。
あ、そうそう、私はもちろん獣医でも専門家でもないので確たる話はできません。
ただいろんな情報を取りまとめてみると次のようなことが言えそうです。
猫は元々砂漠の生き物だそうです。
砂漠と言えば”水分”はとても貴重です。
そのわずかな水分を猫は食べ物等などからチビチビと吸収してきたんだそうです。
それだけ貴重な水分ですから、一度吸収したらおいそれと体外には出さない仕組みに次第になっていったとか。
こうして猫は水をそれほど飲まなくてもある程度は平気な体になったということです。
余談ですが、猫のおしっこのにおいってむちゃくちゃ強烈じゃないですか?
布団の上にでもされた日には、もう捨てるしかないっていうほど大災難でしょう。
それというのも尿に含まれる水分が少ないからだそうです。
なるほど。
尿が濃いからにおいも強烈なんだ。
このように猫は元々水が少なくてもある程度は平気らしいです。
でもやはり水分が少なすぎるのは体にはよくないでしょう。
(人間と一緒だぁ)
じゃあ水の摂取量が少ないと猫の体にどんな影響を与えるんでしょう。
もともと尿として捨てる水分が少ない上に更に水を飲まない状態になると、人間と同じで泌尿器系の病気たとえば腎臓病や膀胱炎といった病気にかかるリスクが高くなるそうです。
そうなると猫も辛いでしょうけど、何度も病院に通わせる人間側だって大変です。
診療代だって治療が重なればバカにならないし、病院通いで仕事を休まざるをえないような状況にでも陥ったら人間側の生活にも少なからず影響が及びますからね。
そんなわけで猫に水を飲ませるってことは割と重要なことでもあったりするわけです。
水をいっぱい飲む→おしっこを大量にする→腎臓などへの負担が減る→元気でいられるってね。
一日に必要な水分量
じゃあ猫にとって必要な水分量っていったいどのくらいだと思います?
ここに一つの式があります。
例えば獣医師会では”猫の体重(kg)の0.75乗×70(ml)”と言われています。
(つまり)健康なワンコ、ニャンコの場合は一日に体重1kgあたり約50mlの水分が必要と覚えておけば良いと思います。
この理論を我が家の猫に当てはめてみると、うちの猫、今だいたい4.5kgぐらいあるんですがそうなると必要水分量は…約230mlの計算になります。ただし、
「水分の必要量=飲水量ではない」という事は覚えておいて下さいね。
これどういうことかというと、キャットフードの中にも多少の水分は含まれているからそういったものも計算に入れなさいってことみたいです。
たとえば我が家では今はドライフード(カリカリ)がメインで一食はウェットフードを与えてます。
そのウェットフードに含まれる水分量はおよそ20~30ml。
それを差し引くとつまりは200ml程度の水を1日に飲めばいい計算になります。
200mlと言えば350mlビール缶の半分以上です。
ん~?あのぴちゃぴちゃって舌ですくうように飲むやり方でそんなに飲めるもんですかねえ。
猫さんも頑張って水を飲んでますけど、あの飲み方だとなくなる量はほんのわずかだと思うんですよ。
24時間で計算したとしても200mlなんて数字には到底届きっこないと思うんですけどねぇ。
猫に水を飲ませる方法
さてなかなか水を飲んでくれない猫にどうやったら水を飲ませるかですが、方法はいくつかあります。
容器に問題がある?
もしかしたら水を入れる器の材質に問題があるかもしれません。
この材質は嫌いなんだニャ~とかね。
水の入れ物に関しては陶器・ガラス・金属・プラスチック・ステンレス・セラミックなどいろいろあるので試してみるといいんじゃないでしょうか。
でも飼う側からしてみればプラスチックやシリコンなどが軽くて掃除もしやすいですよね。
ただあんまり軽いと今度は器をひっくり返されちゃう心配もあるので、結局はどれも”帯に短したすきに長し”ってところでしょうか。
器の大きさが関係していることもあるそうです。
小っちゃすぎて飲みにくいニャ~とか。
神経質な猫になるとヒゲが何かに触れたり水に濡れるのをとても嫌がるという話も耳にしたことがあります。
それが本当なら口径が広いタイプの水容器が好ましいってことですね。
そこに水を容器いっぱいに入れてあげればヒゲが器に触れる可能性はより低くなるでしょう。
容器の高さ
水容器の高さが重要になることも。
たとえば容器を床にべたっと置けば猫は必然的にかがんで水を飲みます。
その姿勢が辛い猫がいるかもしれません。
そんな時は容器の下に固形物を置くなりして高さをかさ増ししてあげれば窮屈な姿勢をとることなく水を飲んでくれるようになるかもです。
水温が気になる?
飲み水は一般的には常温がいいんでしょうけど、中には冷たい水や反対にぬるい水を好む猫もいるらしいです。
もちろん季節によっても日光の当たり具合によっても違うとは思いますが。
それを調べるためには冷たい水とぬるま湯を入れた器を2つ用意してどちらの水をよく飲むか試してみるといいです。
うちのミミさんはどちらかというと冷たい水を好む傾向があるようです。
水置き場に問題あり?
水を置く場所にも気を遣った方がよさそうです。
たとえばご飯用の器のそばには水容器を置かない方がいいとか、トイレのそばに水容器を置くのはダメだとかいろんな説があるようです。
これも複数の水容器をいろんな場所に置いて試してみるしかないでしょう。
中にはわざわざ洗面所で流れる水を飲んでみたり、風呂場の洗面器の中にある残り水を飲んだりする猫もいるみたいです。
我が家のミミさんも(たまにですが)洗面所の水を飲みに来ます。
気まぐれなんですよね、猫って。
水は新鮮?
可能な限り水はできるだけこまめに変えてあげた方がいいというものです。
これは論ずるに値しないですね。
水は新しくてきれいな方がいいに決まってますもの。
水の交換時には器もその都度洗ってあげます。
我が家の例でいえば、私は自宅仕事でほぼ1日中家にいるため変えようと思えばいつでも水を変えることができます。
ただある程度ルールを決めとかないと忘れちゃうので、具体的には朝6時を起点に6時間ごとに水を変えてやってます。
だから水はいつもきれいで新鮮です。
もしも水を交換しないでいると、水の中にこぼれた食事カスなどが原因で水ににおいが付いてしまい、その不快なにおいを嫌って水を飲まなくなる例もあるそうですよ。
多頭飼いの場合は飼ってる数以上の飲み水を用意しておかないと、他の猫がつけた唾液や食事カスなどが混じってそれが元で水を飲まなくなることもあるんだそうです。
よく目にするのは『猫の数+1個の水容器』を用意すべしでしょうか。
一人暮らしで猫を飼ってるような場合は、日中は(仕事で)家を空けるためどうしても水交換の回数が低くなりがちです。
そうなると水が古くなったり汚れるスピードはどうしても早まっちゃいます。
こういう時は自動給水器のようなツールを使って常に新鮮な水を与えてやるといいかもしれません。
給水器と言っても”温泉かけ流し”のごとく水道管と直結して常に新鮮な水が供給されるというものではなく、水を浄化しながら常に循環させるといったタイプのものが多いです。
ちなみに我が家でも猫をお留守番させるときは自動給水器を使ってます。
キャットフードを見直す
ウェットフードなら食事と一緒に水分も摂取できます。
ウェットフードに含まれる水分の割合はだいたい75〜80%と言われてます。
そのためあまり水を飲まない猫の場合、ウェットフードの割合を増やすことでも多少は問題の解決にもなるでしょう。
たとえば我が家の場合は一食を「無一物」というウェットフードを与えてます。
その「無一物」ですが、数ヵ月前からはより水分の多い”無一物やんわか仕上げ”というのをラインナップに加えてあります。
左が通常の無一物で右が”やんわか仕上げ”。
”やんわか仕上げ”は見た目からしてほぼ水分って感じですね。
(アップデートして”飲む”タイプのものも出てきてます)
さすがにこれだけを与えても腹にたまらないでしょうから、普段は通常の無一物と混ぜて猫に与えてます。
Amazonや楽天でも購入できます
我が家の水対策は
さて我が家での水対策ですが、以下のようにしたところこれまでよりは水を飲んでくれるようになりました。
(それでもまだまだ少ない方ですが)
容器はシリコン製
幸いにもミミさん、この材質でも嫌わずに水を飲んでくれてます。
ただこれ自体が猫の水飲みに直接役立ってるというわけではなく、どちらかといえば滑りにくい点を重要視してます。
猫が多少ぶつかっても動かず、ひっくり返ることもなく、水が入ってない時は軽くて洗いやすいのがいいんです。
口径は14cm
そのボウルに水を7分目ぐらいまでつげば、猫のヒゲも触れにくくなります。
容器は2個
そしてこの水容器はキャットフードのすぐ横とそこから3mくらい離れた別の場所の合計2ヵ所に分けて置いてます。
結果としては以前よりも水を飲む回数が増えたと感じてます。
しかもキャットフード脇の水よりは単独で離れたところに置いてある容器の水をよく飲んでるようです。
なぜなのかはよくわかりませんけど。
まだまだ改良点はあると思いますが、”うちのニャンコは水をあまり飲んでくれない”と悩んでいる方はこれまで挙げてきた方法を試してみてはいかがでしょう。
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