そもそも24時間、常にほぼ誰かと一緒に過ごしている我が家のメス猫ミミさんがはたして
自宅でたったひとりで1泊ないし2泊とかのお留守番ができるのか?
トイレや食事や水の管理はどうするのか?
そんな不安な気持ちから始まった猫のお留守番対策。
一番楽なのは…人の手が常に入ってるペットホテルに預けちゃうことですかね。
飼い主側の準備も少なくて済みそうだし、自宅で留守番させるよりは心配事が少ないと思われますもの。
そんなわけでペットホテルのメリットとデメリットを実際に下見した結果もふまえて探ってみたいと思います。
※当記事は続きモノです。
ペットホテルってどんなところ?
ペットホテルをネットで検索すると…残念ながら犬がメインの対象になってるところがほとんどですね。
場所によってはドッグランなんかも完備されていたりシャンプーなどのサービスもあったりしてまさにお犬様々。
特に空港近くには各種サービスを取りそろえたペットホテルがひしめきあってる感じがします。
飼い主はギリギリまでペットと一緒にいて、空港近くのペットホテルにペットを預け、帰ってきたらその足でペットを引き取ってそのまま家に戻るというパターンでしょうか。
これならペットを預けている時間はかなり短縮されますから、ペットたちのストレスも最小限に抑えられることでしょうよ。
この手のペットホテルを利用してる方は多いんじゃないでしょうか。
そしてこういったペットホテルは猫”も”預かってはくれます。
(たまに犬専門のところもあります)
ただウェブサイトを見る限りでは「猫もついでに受けつけてますよ~」というレベルのような気もします。
(猫専門のペットホテルだと一気に数は少なくなります)
猫も泊まれるペットホテルにほぼ共通してるなと感じたのが、ウェブサイトに掲載されてる猫舎の画像が”狭い”ケージ内に入った状態のものが多かったこと。
一方、犬は…猫よりは体格がいいせいでしょうか、猫舎に較べれば若干広めのケージが用意されてるようです。
それに猫よりもまだまだ需要は多いらしく、サービスの種類も質も猫よりは上かと思われます。
ケージの広さはともかくとして、散歩が必要な犬のために外で遊ぶスペースを確保してるペットホテルもけっこうありましたから。
一方、猫は散歩の必要がありません。
だからなのか猫が遊び回れるスペースを確保してるところはあまり見かけませんね。
ましてや高いところが好きな猫のためにキャットタワーなどを常備しているところなんて皆無に近いです。
ペットホテルの何件かに電話で話を聞いてみても「たまに外に出してあげることもあるけど基本的にはケージの中にいてもらう」という言い方でした。
これって”特に何もなければそのままケージの中に閉じ込めておく”と裏解釈するのが妥当でしょう、きっと。
あ、もしかしたらそれは”外に出せばあっという間に逃げちゃう”猫のために高さもあってなおかつ確実に閉鎖された空間を用意するのは物理的に困難なんて理由もあったりして。
だから『原則的として”部屋”の中に閉じ込めっぱなし』なのかな、どうかな。
個人的にはこの”長時間、狭い空間に閉じ込めておく”というところがちょっとひっかかるんです。
いくら”猫は孤独と狭いところが好き(だから問題なし)”と迷信的に言われてても、です。
もっともここまではすべてネットの情報でしかありません。
実際に現場を見れば、また考えも変わってくるんじゃないか…そう思って近所のペットホテルを下見してみることにしました。
近所のペットホテルを調べてみた
世の中にペットホテルと称するところは数多くあります。
しかしながら実際に利用するとなるといくつか関門を乗り越えねばなりません。
家から近いところ
”空港近くのペットホテルは便利”とさきほど書きましたが、移動は必ずしも飛行機とは限りませんでしょ。
新幹線移動ってときもあります。
今は車を持ってる筆者ですが、将来車を手放すときが来るかもしれません。
そうなると近場じゃないとペットホテルへの往復の移動が辛くなります。
タクシー移動ともなれば遠くなればなるほどタクシー代もかさみます。
それに遠方から帰ってきて疲れてるところに「あ、猫迎えにいかないと」ってなったときにそのペットホテルが遠い場所にあったなら…ねえ。
ベストは自転車でも行ける距離?
そんな偶然はなかなかないとは思いますが、やっぱり近場の方が絶対いいですよね。
広さもさながら高さもほしい
おそらくどのペットホテルも、さほど広くはない部屋に基本的には”猫を閉じ込めておく”パターンだと思います。
願わくばできるだけ広くしかも高さのある部屋を用意してるペットホテルが近くにあるといいんですけどねぇ。
猫は高いところを好みますから。
(あ~、でもこれも望み薄なんだろうな)
ホンネを言えば猫専用のペットホテル
できれば猫専用のペットホテルがあるといいんですけどねぇ。
他の猫のにおいだけでも敏感なところに犬のにおいまで漂ってくるとハンパなくストレスが溜まるんじゃないかとも思うのですよ。
欲を言えば日光があたって外を眺められるガラス戸なんかがあるともう言うことなし?(無理でしょうね)
(うちの猫は外を眺めるのが大好きなもんで)
実際にペットホテルに足を運んでみた
さて情報はいくつか集まったので実際に下見に行こうと”近所のペットホテル”で検索してみました。
ところが地域限定のためか検索に引っかかってきたペットホテルはほんのわずか。
その中からここならなんとかなりそうかと思われるペットホテルを3件ほど選び、実際に連絡を取ってみました。
住宅地のマンションの一室と思われるペットホテルA社
検索結果の上位に表示されてたペットホテルA社は、ウェブサイトを見ると嬉しいことになんと猫専用のペットホテル!って書いてあるじゃないですか。
掲載されてる画像を見ると、”宿泊施設”はよく見かける金属製の”ケージ”ではなく箱型タイプの”個室”のようです。
しかも部屋の壁は木製で、内部は高さも奥行もあるし(幅60×奥行150×高さ100cm)、簡易的な棚式キャットウォークまで備わってます。
幅は狭いですが高さがある個室なので、一般的なペットホテルに較べると猫にとってはかなり過ごしやすい方だと思われます。
しかも部屋の前には猫を遊ばせるスペースもあるっぽいし。
”最初からこんな希望通りのペットホテルがみつかるなんて奇跡だ”なんてワクワクしながらこれはもうすぐにでも下見をしようと電話を入れたところ…つながりません。
不在メッセージが流れるだけ。
ウェブサイトをあらためて見てみると、直近のお休み情報なども載っているので営業はしてるみたいなんですけどね。
時間をおいてかけてもつながらず。
数日に分けて何度か連絡してみても一向につながりません。
そして1ヵ月後に試しにまた電話してみたら…やっとつながりましたよ。
よくよく聞くと”猫の預かりがない日は誰もいない”とのこと。
は?えっ?
ということはこのホテルを利用している人はあまりいないってこと?
いやぁ、それはまずいですねえ。
急な用事で猫預かりの予約を入れようにも電話がつながらないんではちょっと使いにくいです。
それに『電話がつながらない』ということは『利用者が少ない』→『リピーターが少ない』→サイトの情報と実際の扱いや対応・管理などがかなり違ってる可能性も大いに考えられます。
結局このペットホテルは下見をするまでもなく諦めることにしました。
連絡つかないし、メールなんかのやり取りだと時間がかかるばかりだし。
ちなみに宿泊料期は猫1匹なら6,000円です。
かなり期待を持ってたんですが、残念。
犬も猫もオッケーのペットホテルB社
B社は”犬も猫も預かります”という犬猫兼用ペットホテル。
さっそく店に伺ってその日の担当スタッフさんに話を聞くと、実際には犬がメインで猫は2匹までしか預かれないという”一応、猫も預かりますよ”的なスタンスのペットホテルでした。
残念ながら猫が泊まる部屋は見せてもらえませんでしたが、”宿泊施設”はネットとかでよく見かける金属製の3段ケージでした。
そのケージを目にした瞬間、
うわぁ、ここに何時間も閉じ込められるのか。
それくらいそのケージは”冷たい”雰囲気を放ってたんです。
念のため猫を外に出すことはないのかと聞いてみたら「扉を開けて外に出てくるようだったらそのまま出しておくけど、出てこない場合はそのまま中に入れておく」とのこと。
対応してくれたお姉さんがこっちの心配を見透かしたように、「でも犬とは全く別のスペースで猫を泊めます。犬と触れ合うことは一切ないです」と。
(だからその点は安心してくださいってか)
一応付け加えておきますと、このペットホテルのいいところは人が24時間常駐してるってことです。
この点は安心できますね。
あとでウェブサイトをあらためて確認したら、運営ブログに部屋の中を猫が歩き回ってる画像がチラホラ載っておりました。
それを見る限りではスタッフの常駐部屋のようなところが猫のお遊びスペースのようで、想像していたよりは猫も過ごしやすそうかなという印象をあらためて持ちました。
値段は1泊7,000円とちょっと高め。
(ほぼほぼ人件費でしょうか)
でも、あのケージを見ちゃったからなぁ。
大通りに面した個室ペットホテルC社
C社は大通りに面したビルの1階にある猫専門のペットホテルです。
(ただし我が家からはかなり遠い)
一目で猫のペットホテルとわかる看板を横目に建物の中に入ると、そこにはケージではなく”個室”タイプの部屋が三方の壁に沿ってズラリと並んでました。
その中心に女性のスタッフが座って猫を見守ってるという、どこかアットホームな雰囲気のペットホテルです。
個室は広さに応じて3タイプあり、私が訪ねた時には『小(幅70×奥行58×高さ80cm)』の個室に子猫が1匹。
『中(幅85×奥行60×高さ145cm)』の個室には2匹の猫が仲良く並んでこっちを見てました。
個室自体はそんなに広くはないんですが、猫のそばに人もいるし部屋全体がメルヘンチックな色彩でとても安心感があります。
原則として猫を外に出すことはないということでした。
もちろんご飯をあげたり水を取り替えたりとかで前面の(ガラス)扉を開けることはあります。
また前面にロールスクリーンを降ろすこともできるので、猫の状態に応じて完全に見えなくしちゃうこともできるんだそうです。
気になったのは営業時間が10時~20時までとちょっと朝が遅いことです。
猫を預け入れるにはもう少し早い時間の方がありがたいかも。
また営業時間外はスタッフの方は帰っちゃうそうなので、夜の8時~翌朝10時までの14時間は猫だけの店内になります。
料金は1泊3,900円~5,600円と他の2件に較べて若干割安でした。
せっかくなのでスタッフの方にお話を伺ったら3泊とか4泊の方もけっこう多く、お客さんの中にはなんと2週間も預けっぱなしの人がいるそうです。
仕事の都合でどうしても部屋においとけないからという理由なんだそうです。
猫とどういう付き合い方をするかっていうのはもちろん個人の自由です。
飼い主さんの性格や猫を飼う環境などによっても飼育方法は変わってくるでしょうしね。
でも私個人としては、たとえケージよりはまだマシかもしれない個室であったとしても3日も4日も猫を入れっぱなしというのはちょっと耐えられそうにない、かな。
ペットホテルのメリット・デメリット
下見も含めてここまでいろいろ調べてきたことを総合するとペットホテルを利用するメリットとしては、
- ペットを預けるだけでいいので飼い主側の面倒事が少ない
- 食事や水の心配がない(※エサの持ち込みは必要)
- 日中は人がいるので安心と言えば安心
デメリットは、
- ペットホテルまでの往復がけっこう面倒
- 慣れない場所ということと長い時間狭い部屋に閉じ込められることになるので、猫にストレスを強いる可能性あり
- 施設の規模やサービスによっては高い宿泊代がかかる
ペットホテルは確かに便利だとは思います。
しかし私個人の結論としては、長時間限られた狭い空間に猫を実質的に”閉じ込めておく”という状況を外出先で想像した時、それを飼い主(私)が苦痛に感じてしまうかもしれないという不安や、知らないところで長時間ひとりにされることで猫が余計なストレスを溜めまくってしまうのではないだろうかという心配の方が大きいです。
そのためよほどのことがない限りペットホテルを利用する機会はまずないであろうという結論に落ち着きました。
こんな結論にいたったので、次からは自宅で猫をお留守番させるためにはどうすべきかについて新たな準備を進めていきたいと思います。
コメント